垂水市、盗撮事件を踏まえて児童施設の運営管理者を公募へ
市、事件を公表せず2025年度も同じ法人と随意契約を継続
報道を受けて市議会が追及も 市長らは「プライバシー保護」を理由に詳細な説明を拒否

鹿児島県垂水市が設置する児童施設で2024年夏に児童10人が盗撮の被害に遭い、市が施設の運営管理を委託する公益社団法人の元職員が児童買春・児童ポルノ禁止法違反(製造)などで有罪となった盗撮事件――。
その後の取材で、垂水市が2026年度から同法人との随意契約を打ち切り、児童施設の運営管理者を公募することがわかった。市は盗撮事件について市民に公表することなく、事件後の2025年度も同法人と随意契約を継続。だが、一部の報道で事件の詳細が明らかになったことで、市議会では市の管理責任を追及する声が上がっていた。
市、事件後も同じ法人と1740万円で随意契約
児童施設を所管する垂水市保健課などによると、これまで市は競争入札を実施することなく同法人と随意契約を結び、市内にある児童向けの5施設のうち、3施設の運営管理を委託。事件後の2025年度も随意契約を継続し、業務委託費として計約1740万円を予算計上してきた。
ところが市は1月5日、同法人に業務委託していた3施設について、一転して2026年度から運営管理者を公募することを市ウェブサイトで発表。年間予算の上限を約3060万円に設定し、企画提案型(プロポーザル方式)の競争入札で委託先を決定するとしている。

市として再発防止策を講じず
この盗撮事件をめぐって市は、2024年9月に事件が発覚したのちも、事件があった事実を市民に公表することなく事業を継続。市として再発防止策を講じないまま、2025年度も同法人と随意契約を結び、それまでと同様に3施設で児童を受け入れてきた。
その後、鹿児島ポストと南日本新聞が2025年6月に事件について報道したが、市は「関係者の権利擁護の観点」を理由に一切の取材を拒否。報道を受けて、市議会でも事件の説明を求められたが、被害児童のプライバシーを保護する必要があるとして、尾脇雅弥市長らは詳細な説明を拒んでいる。
担当課長「別の団体が業務請負の意志を示している」
2026年度から運営管理者を公募することについて、市保健課の永田正一課長は取材に対し、盗撮事件があったことを踏まえて「(同法人とは)別の団体が業務を請け負う意志を示していることから、新年度からは公募することに決めた」と説明。同法人に業務委託していなかった残る2施設については、これまでと同じ運営管理者と随意契約を続けるとしている。
